第1回
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天国のあなたへ
あなた、憶えていますか。いつでしたか秋晴れのある日、呉服店の社長さん宅の塗替工事を頼まれていましたよね。近所でした…
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父の遺言
お父さん、お父さんが天国に旅立ってもうすぐ十年になりますね。 肝臓がんが再発し、たった六十日のいのちと宣告された事…
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間に合わない意地っぱり
高校を卒業と同時に家をとび出して、離れた街へと住みついた私。父さんが嫌いだった訳ではなくって、父さんが再婚したあの…
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遅かった父への謝罪
父ちゃん、そこからオレが見えますか。オレ、来年は傘寿。父ちゃんの享年を遙かにこえました。丈夫に育ててくれてありがとう…
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お父さん…
私の知らない世界に行ってしまってから“あっという間に”というにはほど遠かった一年がもうすぐ過ぎようとしています。 入…
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ありがとう。夢で会おうね。
「わかった! ありがとう それじゃあ おやすみなさい」 それが姉ちゃんとの最後のメールになっちゃった。私ね、姉ちゃんに…
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見守っていてね、お父さん
「新居での生活が楽しみですね」と見なれた懐かしいお父さんの字が目に飛び込んできました。喪中はがきを出すために年賀状を…
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大丈夫だよ
風邪ひとつひかない丈夫なあなたが年に一度の健康診断で引っ掛かり、病院に行くと末期の肺癌であることがわかりましたね。 …
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ずっと母と子
三月に八十五歳で母は生涯を終えた。母は花が大好きな人だった。わずかなスペースを見つけては種をまき育てるので、狭い我…
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父さん。もうすぐ50年ですね
父さんが亡くなる時、「こわいよー、こわいよー」と泣いて側に行くのを嫌がった事だけは、よく覚えています。私が6才4ヶ…