50代
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愛するあなたへ
秋になり、風に揺れるコスモスを見ると、無性に寂しくなって涙が溢れます。秋が深まり、落葉の山を踏みながら、病院に通っ…
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「三本の矢」のために
あなた、如何お過ごしですか。私は見ての通り毎日大変です。でも、そんな私を陰からそっとお手伝いしてくださっている事は…
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天国の父さんへ
父さんが亡くなって、もう四半世紀が過ぎました。でもいつも襖の向こうに父さんの存在を感じています。私は小学校の時に「…
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君の笑顔
「ねえ、今、何してるの?」と、聞けば、何と答えてくれるかな?「ねえ、幸せだったの?」と、聞けば、どんな言葉が……。突…
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さらっぴん 三姉妹
「一番お父さんを知らないユミ子が一番お父さんによく似ているなんて不思議だね」そう言って、お母さんはよく私の顔を懐か…
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無愛想だった父
毎日元気に隠居生活を楽しんでいた父さんが、急に息を引き取ってからもう十五年になります。強い人だったので、「父さんの…
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叔母よ、安らかに……
私は“先天性脳性麻痺”を宿命に、五十八年の長い歳月を生きて来ました。この長い歳月は先天的に障害を抱えて生まれた私にと…
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心に残る十円玉
お義母さん……。長い間、おばぁと呼んでいたのでおばぁがしっくりするみたい。おばぁに手紙を書くなんてはじめてですね。あ…
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後悔と、感謝と
母さんが大嫌いでした。学校の参観日といえば、腐った藁しか想像できないような柄の長袖ワンピースに下駄履き。顔は赤銅色…
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沈丁花(じんちょうげ)
お父さん、あの日のこと覚えていますか。早春の日が静かに暮れようとする頃、あなたはうとうと眠っているように見えました…