40代
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病室からの応援
「自転車で東京から鹿児島まで行く」そう告げた高校三年の夏、サトルは「頑張れよ」とは言わずに「気をつけてな」と言って…
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最後の気持ちです
「ほんの気持ちです」。あなたが嫁の私に贈り物をする時にいつも添えてくれた言葉です。お誕生日、お中元、お歳暮は欠かさず…
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大丈夫、大丈夫。
生まれも育ちも下町で、江戸っ子だったお母さん。お父さんと二人で惣菜店を切り盛りして「はい、おまけ」「今日はキンピラ…
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約束のウィスキー
お父さんに報告があります。彼が結婚の挨拶に来てくれたのは、2008年11月。彼が帰った後、お母さんとリビングで「本当に良…
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Anniversary Flower(アニバーサリーフラワー)
「はい、これ」。あなたが仕事から帰るなり私に3本の赤いバラの花束をくれたのは、3度目の結婚記念日でしたね。「これから…
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いつまでも私のおばあさんでいてね
安らかな顔をしています。ベッドでの生活が長くなり、体が小さくなってしまいましたね、おばあさん。大正元年に生を受け百…
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お父さんは愛の人
お父さんは愛でできている。小さい頃から、そう思いよったよ。私が小学校の頃、尿検査でおしっこを入れるしょうゆ入れみた…
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私のマザーテレサ
私が四歳半のとき母が他界し、途中継母との生活もあったが、19歳で一人暮らしをするまでの大半を祖母に育ててもらった。団…
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両親のいない秋
こちらでも雨音が激しく、風も強くなり、テレビでは「東海地方台風接近」と伝えています。「大丈夫かな、電話しなきゃ!……」…
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クラゲさん、こんにちは
お父さん。お父さんが亡くなって早37年の月日が流れましたね。あの時7歳だった私も、お父さんが亡くなった年齢にあと2年で…