いつもの道を行けば、いつもの景色、いつもの家が、そして、「おかえり」と言ってもらえるような気がしてなりません。
三月十一日の大地震でお母さんは、天国へと逝ってしまいました。本当だったらいつものように「地震怖かったね」と長電話をしていたよね。一年以上の月日が過ぎていくけれど、この思いはきっとかわらないのだろうね。
お父さんは、あの濁流の中、お母さんを離さなかったんだよ。お母さんがお父さんだけでも生きてと、お母さんがお父さんを生かしてくれたのだと思っています。
でも、お母さん心配しないで、お父さんはお姉ちゃんの家にいるからね。姉妹、仲よくお父さんを支えていくからね。
悲しくて辛くなったら空を見上げるよ。子供達には、じいちゃんのようにたくましく、ばあちゃんのようにやさしい人になるんだよと話しているよ。
お母さんが私達を育ててくれたように、しっかり子育てするからね。天国から応援してね。
もっといっぱい話したかった。もっといっぱい色々なこと聞きたかった。もっといっぱい親孝行したかった。そして本当は、生きているお母さんに言いたかった。「お母さんありがとう」と。