友人知人へ
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防空壕の恋
艶子さん、君と僕とは、ついに添いとげられないまま、君が亡くなって十五年、僕はいまだに生きて、八十八歳の米寿を迎えた…
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丘の上の白亜の校舎を見上げると
あなたの人なつこく、柔らかな声が静かに蘇ってきます。「先生、クラス編成ができたので見てください」「私は意見する立場…
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ひとりじゃない、貴女がいるから大丈夫。
「大丈夫、私は貴女の味方だよ」。その言葉は私の支えになっています。貴女が天国へと旅立って8年が過ぎました。私も今では…
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最期のLINE(ライン)
私の大事なママ友だったあなたが亡くなる時、大学生の息子さんが何度もラインをくれたの。履歴は今も大切にしてる。天国の…
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亡き友へ
タケ、俺とお前は誕生日がすごく近くて、誕生日にお互いおめでとうを言い合った。悩みがある時は真剣に聞いてくれたし、俺…
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古希の聖火ランナー
昭和三九年、東京オリンピック。聖火ランナーに任命されて、前日まで朝と夕方、ひたすら砂浜を走った俺達。紫と朱色が鮮や…
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お揃いの靴
あなたと知り合ったのは就職一年目。幼稚園教諭となり試行錯誤の毎日。慣れない仕事に書類などにも追われ、休日も一緒に仕…
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会いたいと言えばよかった
先生。ずっと内緒にしていたけれど、あなたは私の初恋の人です。目を閉じてあなたを想うとき、大きな垂れ目がさらに垂れて…
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病室からの応援
「自転車で東京から鹿児島まで行く」そう告げた高校三年の夏、サトルは「頑張れよ」とは言わずに「気をつけてな」と言って…
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トップバッターで旅立った君へ
一良が旅立ってもうすぐ2年。野球部の同期18人のまとめ役で1番の健康体だったはずのお前が最初に旅立ってしまうなんて思い…