やっほ! まりなだよ。つたえたい心の手紙を書くコンテストがあってさ、天国にいる人に書ける手紙らしいから、チャンス! と思って今書いてる。読んでる?
思い出話になるんだけど、パパが天国にいっちゃうときのこと、覚えてる? 私はね、あの瞬間、パパが息をしなくなった瞬間。一秒の瞬間も目に焼きついています。
ママが泣きながら、パパのおでこにおでこをあてて「大丈夫、怖くないよ。私がいるから、大丈夫」と、やさしい声で言いました。それに返事をするように深い息をした瞬間、パパは天国にいきましたね。
「ご臨終です」医者のじーちゃんの声と同時に、せーちゃんの泣き叫ぶ声が病室に響き渡りました。聞こえてた? あいかわらずの大きな声だったでしょ? 私はね、あの瞬間が本当に忘れられません。にーちゃんが細い声で「間に合わなかったね」ってパパの冷たい手を握って、唇をかみしめていたことも。ママがパパのお骨の箱をもったときに、少しほほ笑んだあのキレイな顔も、私は全部忘れられません。「まりな、いってきます」最後にパパが私に背を向け、私に言った言葉も。「あっ……いってらっしゃい」病院がんばってねって、素直に伝えれなかったことも。私は、全部忘れられません。
パパ、今なにしてますか? 笑ってますか? 泣いてる私をみて「らしくない!」って大笑いしていますか? パパ、私はしっかり家族を守っていけるでしょうか? 見守ってくれますか? ママが「パパはあなたたちの心の中に入ったから、一緒にいるから大丈夫よ」って言っていました。心の中にいるんですか? それがほんとなら、私は強く生きていける気がします。
パパ 今まで一度も感謝したことなかったけど
私のパパでありがとう。
私を生かしてくれてありがとう。
たくさん叱ってくれてありがとう。
たくさん頑張ってくれてありがとう。
私、頑張るから。たくさん生きて、生きて、生き抜いて! やることやりきって! そっちにいったときは、一緒にバカ笑いしようね!
パパ 大好きだよ
パパの大切な宝物のまりなより